車売却の心得え⑧個人がオークションで車を売るときに失敗しない5つのポイント

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個人が愛車を売却する際に、オークションを利用するのは、良いアイディアと言えるでしょう。

多くのバイヤーが競い合うことで、高い売却額が期待できるからです。

ただ、一言で「オークション」といっても、様々なタイプがあります。

中古車業者しか出入りできないオークションもある一方で、個人が直接参加できるオークションもあります。

今回は、オークションを使って車を売却してきた筆者が、「クルマ売却の心得え⑧」として、個人がオークションで愛車を売るときに失敗しない5つのポイントをご紹介します。

これからクルマの売却を予定している方の参考になれば幸いです。

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目次

1 個人が愛車を売却できるオークションの種類と特徴

個人のユーザーがクルマを売却するときに利用できるオークションは、次の3種類です。

  • ネットオークション(ヤフオクなど)
  • 業者専用のオートオークション(USSなど)
  • 自社開催のオークション(ユーカーパックなど)

この3つを比較すると次のとおりです。

スクロールできます
オークションの種類具体例なサービス出品者バイヤー(買い手)特徴
ネットオークションヤフオク
モバオク
誰でも可誰でも可個人、業者問わず誰でも売買できるが、現状では中古車業者が売り買いの中心となっている。
オートオークションUSS
CAA
TAA(トヨタ系)
オークション会場に登録した中古車業者のみ中古車業者、中古車輸出業者、廃車買取業者大規模なオークションであるが、中古車業者専用であるため個人での利用は不可。利用する場合には、中古車業者に代行して出品してもらう。
自社開催オークションユーカーパック
楽天Car車買取
個人のユーザー中古車業者、中古車輸出業者、廃車買取業者オークション主催者から派遣された査定員が査定した内容に基づき、全国のバイヤーが入札する仕組み。

一言で「オークション」と言っても、様々な種類があります。

2 個人が愛車をオークションで売却するときのポイント

先に、5つのポイントの挙げておきます。

  • オークションの選択を誤らないようにする。
  • 売却目標額を設定する
  • 不成立になった場合のリスクを考えておく。
  • 売却後にクレームが付かないよう事前に準備する。
  • 手数料の額が適正であるか確認する

順に説明します。

2-1 個人がオークションで車を売るポイント:①オークションの選択を誤らない

まず、オートオークションについて説明します。

オートオークションは、全国に3万社以上いる中古車関係業者が業者間で中古車を売買するための市場です。

全国に120カ所以上に設置されていますが、許可を受けた中古車業者だけが利用することができます。

オートオークションの外観。TAA横浜の様子
オートオークションの会場に集められた車

中古車は、たとえ車種や年式、車体色、走行距離が同じであっても、それぞれ使用状況によって状態が異なります。

つまり、中古車は1点ものの商品といえるのです。

しかし、同程度の中古車は必ず存在するため、オートオークションで取引された実績額が相場として定まります

この相場を「流通相場」といいます。

中古車買取店「ラビット」の外観

多くの中古車買取店は、ユーザーから買い取った中古車をオートオークションで転売することで利益を得ています。

例えば、80万円でユーザーから買い取った中古車をオートオークションに出品したとします。

そして、100万円で落札した中古車販売店に転売することで、20万円の利益を得るのです。

このような仕組みであるため、仮に個人ユーザーが中古車買取店を通さず、直接オートオークションに出品することができれば、100万円で売却できることになるはずです。

しかし、ユーザー個人は、オートオークションに出品することができないため、代行会社を利用する必要があるのです。

オートオークションについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

以上を踏まえて、それぞれのオークションのメリットとでメリットを整理すると次のようになります。

スクロールできます
オークションの種類メリットデメリット
ネットオークション個人ユーザーに直接売却できれば高く売れる可能性がある。
カスタムしている車両でも評価される場合がある。
故障や傷について落札者とトラブルになることがある。
落札者が名義変更をしない恐れがあり、放置されると売り手に税金の請求が来る。
メーター改ざん車などが平気で出品されている。
オートオークション流通相場(業者同士で売買するときの相場)で売却できる。
代行業者に手続を任せられる。
売却しない判断をした場合、費用だけが生じる。
売却までに時間がかかる。
代行費用と経費に数万円がかかる。
自社開催オークションユーザー側のリスクがほとんどない。
買い手がプロなので、落札後のトラブルが少ない。
全国の中古車業者が競り合うので高額な売却額が期待できる。
流通相場で落札される保証がない。
入札業者が少ないと、高額に売却できない場合がある。

2-2 個人がオークションで車を売るポイント:②売却目標額を設定しておく。

愛車を売却するときには、目標額を設定することが重要です。

特にオークションを利用するときには、必須の事項になります。

なぜなら、競りに参加するバイヤーは、できるだけ低い金額で落札したいので、相場よりも低い金額から入札してくるからです。

もし、競合がいなければ、入札額を引き上げる必要はありませんが、目標額がバイヤーに伝わっていれば、入札額を上げざるを得なくなります

CAAのオートオークションの様子
画像引用:株式会社シーエーエー

ただ、目標額は、高ければ良いというものではありません。

目標額が相場よりも高すぎると業者は入札しようとする意思をなくします。

逆に、目標額が低すぎると、目標額を超えて入札する必要がありません。

つまり、目標額には、微妙な値付けが求められるのです。

流通相場よりもわずかに高い金額を目標額とするのが望ましいでしょう

バイヤーの購買意欲をそがず、最大の落札額が狙えるからです。

なお、オークションでは、売却目標額を「売切価格」または「最低落札価格」といいます。

ヤフオクでは、「即決額」ですね。

売却目標額については、こちらの記事をご覧ください。

2-3 個人がオークションで車を売るポイント:③不成立になった場合のリスクを考えておく

オークションにクルマを出品しても、入札額が目標額に達しない場合があります。

その場合、入札された額で妥協しない限り、売買が不成立になります。

サムズダウン。不成立となったことを表象する画像。

売買が成立しないと、出品者側にリスクが生じることがあります。

具体的には、次のようなリスクです。

①オークションに要した日数を無駄にしてしまう。

どのタイプのオークションを利用する場合でも、出品の準備から不成立の確定まで、最低でも10日から2週間程度の日数がかかります。
不成立になってしまうと、その間の様々な準備作業が無駄になってしまうのです。
再度、出品することもできますが、落札に至る保証はありません。

②費用が生じる場合がある

オートオークションやネットオークションを利用する場合には、落札されなかったとしても費用だけが生じます。
それぞれに生じる費用は次のとおりです。

オークションの種類具体例なサービス手数料
ネットオークションヤフオク
モバオク
出品システム利用料:3,080円
落札システム利用料:3,080円
(落札時のみ)
オートオークションUSS
CAA
出品料:約1万円
成約料:約1万円(落札時のみ)
代行手数料:3万円~
(業者により異なる)
オークション会場への陸送費;1万円
自社開催オークションユーカーパック
楽天Car車買取
ユーカーパック:無料
楽天Car車買取:22,000円
(落札時のみ)

自社オークションの場合には、費用が無料ですので、使用しやすいといえます。
(楽天Car買取は、落札されたときに費用がかかります。)

このようなに、時間とお金をロスしてしまうリスクがあることを承知しておく必要があります。

2-4 個人がオークションで車を売るポイント:④売却後のクレームがないよう事前準備する

個人のユーザーが愛車を中古車買取店や新車ディーラーに売却するのであれば、買い手側が実車の査定してくれます。

このため、多少の傷や消耗品が減っている状況があっても、それを織り込んだ査定額になりますので、売却後にトラブルが起きにくいと言えます。

しかし、オークションでは、落札者が自らユーザーのクルマを査定することはありません

したがって、落札後に実車を確認した買い手との間でトラブルが起きやすいのです。

自動車の査定をイメージする写真

特に、ネットオークションでは、車の詳細が自己申告ですので、虚偽の内容や申告漏れがあると、高い確率でトラブルになります。

落札後にトラブルにならないようにするため注意しておく必要があります。

自らのクルマを客観的に観察し、問題が生じそうな項目は積極的に開示しましょう

例えば、次のような場合には、事前の申告が必須となります。

  • 修復歴(事故歴)や修理歴(傷のリペア歴)がある
  • 故障があるのに修理していない
  • タイヤやバッテリーの消耗が進んでいる
  • 車内にたばこやペットの臭いがある
  • 違法なカスタムをしている

上のような事情を申告し忘れてしまうと、高い確率でトラブルになりますので、注意をしましょう。

2-5 個人がオークションで車を売るポイント:⑤手数料の額が適正か確認する

オートオークションに代行業者を使って出品する場合には、代行会社の手数料が業者ごとに異なります。

また、オークション会場までクルマを持ち込むための陸送費も業者によって差があります。

そのような費用が適正であるか否かを事前に確認しておく必要があります。

主な2社の手数料は次のとおりです。

項目カーオークション.jpオークサポート
落札代行手数料(※1)38,280円
500万円以上の車は成約料の1%+税
33,000円
出品料8,800円9,900円
成約料(※1)9,900円9,900円
陸送費(※2)10,000円~10,000円~
※1 成約にならない場合には不要
※2 自宅から会場までの陸送。例えば東京-横浜で18,000円程度

ネットオークションや自社オークションの場合には、費用が明示されているため、心配はないですが、オークション代行を利用する場合には事前に確認しましょう。

ミツキ

オークションって、なんだか難しいわね。誰かに任せて上手にやってもらうわけにはいかないの?

show(ショウ)

確かに、慣れないユーザーが全部自分でやるのは大変だよね。もし、手間をかけたくないなら、後で詳しく書いているけど自社オークションが一番楽だろうね。サービスが確立されているから、お任せしていればスムースに手続きを進められるよ。

3 個人が愛車をオークションで売却するときのオススメは

筆者が個人のユーザーが愛車をオークションで売却するときにおすすめするのは、自社オークションを運営しているユーカーパックです。

その理由は、次のとおりです。

  • 売買の成立・不成立にかかわらず手数料が無料
  • 専門の査定員による入念な査定が行われるので、事後のトラブルがほとんど想定されない。
  • 全国8500者にも及ぶ業者と提携しているので、どんな車でも値付けの競争が期待できる。

同じ自社オークションを開催している楽天Car買取も優良なサービスです。

ただ、落札時に費用がかかることや提携している業者数が2000者程度である点がネックです。

その点、ユーカーパックは、初めてオークションを利用するユーザーにとっては、試しやすいサービスであると考えられます。

ただし、注意点があるのも事実です。

ここに記載したような注意点を確認の上で利用する必要があります。

注意点

  • ユーザー自身が決めた引渡日にクルマを引き渡せない場合に10万円のペナルティが課せられます。
  • 「売切価格」を超えた入札があると売却が義務になりキャンセルできません。
  • クルマを引き渡した後、入金されるのは3営業日後です。

これらの点に問題がない方には、おすすめできるサービスです。

実際、筆者もフォルクスワーゲン・ティグアンをユーカーパックで売却しました。

ディーラー下取りの査定額が245万円でしたが、ユーカーパックでは、330万円で落札されました。

その差は、85万円です。

オークションを使うと高額な売却ができることを実感しました。

この記事のまとめ

クルマをオークションを使って売るのは高額で売却できる可能性が合うので有効。
ただし、オークションには3種類あるので、よく吟味して利用するべき。
特に中が必要なのは次の5点

  • オークションの選択を誤らないようにする。
  • 売却目標額を設定しておく。
  • 不成立になった場合のリスクを考えておく。
  • 売却後にクレームが付かないよう事前に準備する。
  • 手数料の額が適正であるか確認しておく。

これらを注意しつつ、おすすめのオークションは、ユーカーパック。
手数料が無料でトラブルも少ない。
しかも、高額な買い取りが期待できる。

筆者のコメント

あまり注目されていませんが、オークションを利用してみて感じたのは、ゲーム感覚で面白いということでした。愛車がセリにかけられているというのは自分自身が値踏みされているようで心地よくない部分もありましたが、ぐんぐん入札額がセリ上がっていく様子はワクワク、ドキドキして楽しい時間でした。一度、試してみてはいかがでしょうか。

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