車売却の心得え⑬　愛車を高く売るコツは相場把握と目標額の設定にあり！

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〇この記事のまとめ

「車売却の心得え」シリーズの最終回はこちらをご覧ください。

１ 売却目標額を決めると車を高く売却できる理由

1-1 理由①：クルマを安価な値段で売却しないで済む

新車ディーラーや中古車買取店などの業者から愛車を査定してもらった場合に、査定額と目標額を比較できます。

査定額が目標額を大きく下回れば、増額を求めて業者と交渉したり、他の売却先を探したりすることができますので、安価な値段で愛車を売却せずに済みます。

ちなみに、ディーラー下取りの査定額は、一般的には高額になりにくいのです。

いくつかの理由がありますが、ディーラーは、中古車の引き取りが本業ではなく、競争相手がいないのが大きな理由です。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

一方、中古車買取店ではどうでしょうか。

ディーラーよりも査定額が高くなる場合が多いですが、必ずしも常に高額になるとは限りません。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

中古車買取店は、できるだけ安く中古車を買い取りたいので、いろいろなポジショントークを繰り出してきます。

そのため、ユーザーが望むような額でクルマを買い取ってもらうのは簡単ではありません。

一般的なユーザーは、ディーラーや中古車買取店で愛車の査定額を出してもらうと、「そんなものかな」と受け入れてしまうことが多いでしょう。

しかし、目標額を定めている場合、そのようなことが防げます。

1-2理由②：適切な売却先を見極められる

中古車の買取は、新車ディーラーや中古車買取店だけでなく、小規模な中古車販売店やクルマの板金ショップでも行っている場合があります。

そして、中小企業だから安くなるということはありませんので、複数の店舗に持ち込んで、査定額を比較するのは有効な方法です。

売却目標額が設定してあれば、目標額に達したら売却するという判断ができるため、無駄な時間や労力を使うことなく、適切な売却先を見つけることができます。

つまり、売却目標額は、売却先の判断の指標となるのです。

1-3 理由③：目標額を伝えると買い手のとの交渉が有利になる

愛車を売却する際に、査定を依頼すると、「希望額はありますか」と聞かれることがあります。

この質問は、中古車の買い手がどの程度の査定額を付ければ買い取れるか見定めるためのものです。

これに対して、「特にありません」と答えてしまうのは、望ましくありません。

買い手が安く買い取るために、まずは低い金額を付けて様子を見ようとしているからです。

このような展開では、買い手のペースで交渉が進んでいくことになってしまいます。

しかし、金額を聞かれて、目標額を返すことができれば、状況がずいぶんと違ってきます。

買い手は、「そこまでは難しいですね」と言ってくるでしょう。

でも、目標額を聞いた以上は、その額に近づけないと買い取れないと思うはずです。

このような展開では、売り手のペースで交渉ができるというわけです。

２ 車の売却目標額を設定した場合のメリット

クルマを売却する場合、次のようなステップを踏むのが普通です。

売却目標額を決めておけば、このいずれのステップでも、売り手に有利に進められるということです。

３ 売却目標額の設定の方法

3-1 中古車の相場の種類

まず、中古車の相場には、次の３種類があります。

簡単に言えば、次のようになります。

つまり、買取相場　＜　流通相場　＜　小売相場

となるわけです。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

3-2 売却目標額と中古車相場の関係

中古車を売却する場合、目標とする金額は「流通相場」に設定するのが適切です。

流通相場とは、中古車販売店が自社在庫として仕入れる際の価格です。

売却しようとするクルマを探している中古車販売店を見つければ、流通相場で売ることができます。

つまり、売却目標額とは、ユーザーが売却するための希望額ではなく、売却できる上限の価格ということです。

もちろん、個人間で売買する場合には、流通相場以上の価格で売却できる可能性もあります。

しかし、その場合には、故障時の補償や、買い手が代金を支払わないなど、様々な問題が発生する可能性があります。

そのため、現実的には、流通相場を目安にすることが望ましいのです。

3-3 売却目標額の設定方法

それでは、どのようにして売却目標額を設定すればよいのでしょうか。

流通相場は、中古車業者だけが参加できるオートオークションで決まってきますので、簡単にはわかりません。

オートオークションの落札情報はネット上に公開されていませんが、次のサイトには、相場の状況が転載されています。

オークサポート

カーオークション.jp

もし、検索条件にヒットしたサンプルが少なく、金額を特定できないような場合には、中古車の小売相場から推定する方法があります。

中古車の販売価格から販売店の利益と経費相当額（マージン）を引き算する方法です。

具体的には、次の手順で計算します。

手順１　同程度の中古車を探す

売却しようとするクルマと同等の中古車をネットで探します。
このようなサイトが代表的です。
カーセンサー
グーネット
中古車情報-価格com.

手順２　中古車の平均価格を求めます

売却しようとするクルマの車種、グレード、年式、走行距離、車体色が近いクルマを３台ほどピックアップして、それらの車両価格の平均額を求めます。

手順３　車両価格の平均から販売店マージンを引き算する

車両価格の平均額から中古車販売店の利益と経費の相当額（これを「マージン」といいます。）を引き算します。
中古車販売店のマージンは、車両価格の１０～４０％と言われていて、幅があります。
販売店の平均的なマージンを設定し、車両価格から流通相場額が導けるよう対照表を作成しました。

手順３の金額は、時期や地域、販売店によって上下しますが、一応の目安にはなります。

このような方法によって、比較的簡単に流通相場が導けるのです。

その流通相場の額が売却目標額になります。

４ 愛車を高額に売却する方法

「売却目標額を設定することができても、実際に活用するのは大変」と思われる方もいるかもしれません。

複数の買取店に査定を依頼したり、担当者と交渉したりするのは手間や時間がかかります。

そこで、手間や時間を節約したい方には、一括査定サイトやユーカーパックの利用をおすすめします。

どちらも全国の中古車買取店や販売店と提携しているため、ユーザーはサイトに登録して手続きを進めるだけで、多くの業者の査定額を知ることができます。

利用料は無料なので、売却目標額に届かなければ、売却しなくても構いません。

一括査定サイトとユーカーパック、どちらを選ぶべきかは、中古車業者との交渉に自信があるかどうかで決めると良いでしょう。

4-1 交渉力に自信がある方は一括査定サイトへ

中古車業者との交渉に自信がある方なら、一括査定サイトが向いています。

交渉力があれば、業者から電話連絡があっても、しっかりと対応できるでしょう。

また、交渉力を生かして査定額をアップできる場合もあります。

一括査定サイトは、いくつかありますが、筆者がおすすめするのは、カーセンサーです。

4-2 交渉力に自信がない方や時間がとれない方はユーカーパックへ

交渉力に自信がない方やそもそも時間がとれないという方には、ユーカーパックがおすすめです。

ユーカーパックは、一言で言えば、ユーザーのクルマを自社で主催するオークションにかけてくれるサービスです。

オークションの結果、最高額を入札した中古車業者に売却することができます。

一括査定サイトとは異なり、中古車業者からの電話がかかってこないので、応対する時間が取れない方にもおすすめです。

筆者は、直近で愛車をユーカーパックで売却しました。

〇この記事のまとめ