ロードスターRF(MT)が納車されてから、あっという間に6か月間が過ぎました。
この間、神奈川を拠点にして、週末には房総半島、伊豆・箱根、名古屋・岐阜、長野、諏訪など、多くの場所にドライブに出かけました。
結果的に約6,000㎞を走破しましたが、新東名高速道路を時速120㎞/hで巡航した際の燃費や峠道での燃費変化など、オンボード計測データをしっかりチェックしてきました。
今回、この記事では、ロードスターRFを愛車にするブロガーが、愛車のリアルな燃費データをご紹介します。
また、ロードスターに装備されている機能を使った省燃費の秘訣も解説。
さらに、クルマの維持費の節約したい方には、維持費削減のヒントもお届けします。
ロードスターとともに、楽しいドライブを満喫しながら、同時に維持費も節約しましょう。
この記事にはプロモーションが含まれています。
この記事のまとめ
- 燃費性能
- ロードスターRFの5,300㎞時点での総合燃費は、14.9㎞/l
- 高速道路燃費は、80㎞/h=19.0㎞/l、100㎞/h=17.3㎞/l、120㎞/h=15.2㎞/l
- 峠道燃費は、11㎞/lから15㎞/l
- 市街地燃費は9㎞/lから12㎞/l程度
- 省燃費の秘訣
- i-ELOOPとi-stopの活用
- i-DMの活用
- 維持費節約法
- 保険料の見直しのため自動車保険の一括見積がおすすめ
1 ロードスターRFの概要
筆者の愛車であるロードスターRF(リトラクタブル・ハードトップ)の概要は下表のとおりです。
車種 | マツダ・ロードスターRF |
グレード | VSテラコッタセレクション(MT) |
新車登録 | 2023年3月 |
排気量 | 1,997㏄(2L) |
車両重量 | 1,100㎏ |
WLTCモード | 15.8㎞/l |
(市街地モード) | 11.8㎞/l |
(郊外モード) | 16.0㎞/l |
(高速道路モード) | 18.3㎞/l |
“WLTC(World Harmonized Light duty Test Cycle)”は、「世界統一試験サイクル」といいます。
国際的な測定方法の技法のことです。
市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した走行モードの燃費性能を表しています。
各走行モードの燃費性能も表示されているのが特徴です。
ロードスターRFの燃費性能を把握するために、同じ2Lのガソリンエンジンを搭載したCX-5と比較してみましょう。
車種 | ロードスターRF | CX-5 | 燃費比較 |
---|---|---|---|
グレード | VSテラコッタセレクション(MT) | Smart Edition(2WD・AT) | - |
排気量 | 1,997㏄(2L) | 1,997㏄(2L) | - |
車両重量 | 1,100㎏ | 1.540㎏ | - |
WLTCモード | 15.8㎞/l | 14.6㎞/l | 92.4% |
市街地モード | 11.8㎞/l | 11.2㎞/l | 94.9% |
郊外モード | 16.0㎞/l | 15.3㎞/l | 95.6% |
高速道路モード | 18.3㎞/l | 16.2㎞/l | 88.5% |
CX-5のWLTCモード燃費は、ロードスターRFよりも若干低い(92.4%)数値です。
特に高速道路モードにおいて、その差が大きく(88.5%)になります。
これはロードスターの車高が低いために、空気抵抗の影響を受けにくいからだと考えられます。
ロードスターは、意外に高速道路での燃費が優れているクルマだということが分かります。
なお、NDロードスターは、ソフトトップとRFの両方とも、2024年モデルへの商品改良で内外装や装備品が更新されましたが、エンジンや車重などの基本的なスペックに変更はなかったため、燃費性能も変わらないはずです。
2024年モデルのNDロードスターについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
2 ロードスターRFの実燃費
2-1 ロードスターRFの総合燃費
まず、ロードスターRFの総合燃費をご紹介します。
愛車のオドメーターが5,300㎞に達した際の総合燃費は、14.9㎞/lでした。
この数値は、4月から9月までの期間に走行したもので、この間、常にエアコンを稼働させていました。
特に8月には、車載の温度計が43℃を示す日もあり、エアコンがフル稼働したため、燃費には厳しい期間でした。
また、アイドリングストップ機能(i-stop)は、ほとんど使用しなかった結果の数値です。
詳しい一覧は次のとおりです。
日付 | 給油量 (L) | 走行距離 (km) | 燃費 (km/l) |
---|---|---|---|
4月22日 | 27.74 | 426 | 15.4 |
4月29日 | 21.99 | 327 | 14.9 |
5月3日 | 12.43 | 188 | 15.1 |
5月4日 | 21.45 | 319 | 14.9 |
5月20日 | 12.5 | 140 | 11.2 |
5月24日 | 27.14 | 439 | 16.2 |
6月4日 | 23.49 | 348 | 14.8 |
6月18日 | 31.16 | 429 | 13.8 |
6月25日 | 25.52 | 395 | 15.5 |
7月2日 | 12.66 | 205 | 16.2 |
7月16日 | 22.88 | 340 | 14.9 |
7月30日 | 6.4 | 91 | 14.2 |
7月31日 | 20.06 | 304 | 15.2 |
8月1日 | 8.46 | 134 | 15.8 |
8月2日 | 29.56 | 482 | 16.3 |
8月26日 | 13.36 | 171 | 12.8 |
9月3日 | 10.89 | 151 | 13.9 |
10月1日 | 25.87 | 375 | 14.5 |
合計 | 353.56 | 5264 | 14.9 |
筆者は、燃費データを正確に収集するため、給油時に必ず満タンにする方法で計測しました。
上記の表で給油回数が多いのは、震災時の経験からできるだけ残量が半分以下にならないようにしているためです。
この燃費の値には大変満足しています。スポーツカーでこれほど優れた燃費を実現しているクルマは他にはほとんどありません。燃料代をそれほど気にすることなく、遠出のドライブを楽しめるのは本当に素晴らしいことです。燃費の良さは、NDロードスターの魅力の一つと言えるでしょう。
2-2 ロードスターRFの高速道路燃費
高速道路での速度測定には、メーターパネルのスピードメーターではなく、スマートフォンのGPS速度計を使用しました。
これは、実際の速度とスピードメーターの速度で差異があるからです。
実際に測定してみて、ロードスターのスピードメーターが実測値よりも約5%低く表示されることが分かりました。
一方、燃費の計測においては、新東名高速道路の最高速度が120㎞/hの区間で、オンボードの燃費計を使用しました。
WLTC高速道路モードでは、18.3㎞/lですが、結果は、次のとおりでした。
車速 | 燃費 |
---|---|
80㎞/h | 19.0㎞/l |
100㎞/h | 17.3㎞/l |
120㎞/h | 15.2㎞/l |
ロードスターは、車高が低く前方投影面積が狭いので、CX-5のようなSUVと比較すると、高速燃費は優れています。
しかし、6速のギア比が高い印象で、エンジン回転が上がっても車速が伸びません。
実は、これには理由があります。
ロードスターには「オーバートップギア」が存在しないのです。
オーバートップギアとは、エンジン回転数よりも出力軸の回転数が高いギアのことです。
一般的には、トップギアが「直結」(ギア比1.0)となります。例えば、6速ギアのクルマでは、通常5速ギアが直結となります。この場合の6速ギアが「オーバートップ」ギアと呼ばれます。オーバートップギアは、直結と比べてギア比が低くなり、速度に対してエンジン回転数が低く抑えられるため、燃費が向上します。
ロードスターMTの6速で走行した場合のスピードメーターの速度とエンジン回転数の関係はこのとおりです。
車速表示 | エンジン回転数 |
---|---|
80㎞/h | 2000rpm |
100㎞/h | 2500rpm |
120㎞/h | 3000rpm |
最近のクルマの中では、車速に対してエンジン回転数が高めの設定です。
高速道路燃費の更なる向上には、7速のオーバートップギアが必要になりそうです。
2-3 ロードスターRFの峠道燃費
峠道における燃費は、11㎞/lから15㎞/lの範囲です。
峠道での燃費は、走行状況に大きく左右されます。
登り坂では10㎞/l以下となることもありますが、下り坂では30㎞/l以上という高燃費も実現できます。
また、エンジンをどの程度を回すかも、燃費に大きく影響します。
筆者は、山の麓から制限速度程度で、2速から4速を切り替えながら登り、下りではエンジンブレーキを多用する乗り方をしました。
そのような乗り方をした場合の燃費データになります。
購入する前に想像していたよりも峠道での燃費は良かったです。
おそらく、RFのエンジンが低速トルクが太く、それほど回転数を上げなくてもスムーズに登っていけるからだと思います。
2-4 ロードスターRFの市街地燃費
市街地における燃費は9㎞/lから12㎞/l程度です。
市街地の燃費は、地方都市と首都圏の市街地では大きく異なると考えられます。
この数字は、首都圏の市街地を夏季に走行した際のデータです。
夏季には、WLTCの市街地モード11.8㎞/lを達成するのは厳しい印象です。
ロードスターを含むエンジン車にとって、夏季の市街地が最も燃費の悪化する走行シーンでしょう。
ハイブリッド車との燃費の差が顕著に現れる使用条件の一つですね。
3 ロードスターの機能を使った省燃費の秘訣
3-1 i-ELOOPとi-stopの活用
ロードスターRFには、MT車でも”i-ELOOP”と”i-stop”が標準で付いています。
i-ELOOPは、クルマが減速する際のエネルギーを回生するシステムで、ブレーキ操作やエンジンブレーキを使用すると、そのエネルギーを電気に変換し、キャパシターやバッテリーに蓄えます。
蓄えた電力は、電装部品の電力供給に使用されます。
結果的に、エンジンが発電を行う機会が減り、省燃費が実現します。
センターディスプレイの燃費画面では、i-ELOOPの動作状況がアニメーションで表示されます。
画面を見ていると頻繁に電力回生を行っているようですが、効果を実感することはできません。
省燃費の効果をより実現しやすいのは、i-stopの方でしょう。
i-stopは、いわゆるアイドリングストップ機能の一種で、停車中にエンジンを自動的に停止し、アイドリングに伴う燃料の消費を抑えます。
ロードスターRF(MT)の場合には、停止中に変速ギアをニュートラルにすると、エンジンが自動で停止し、クラッチペダルを踏むと再始動します。
もし、省燃費の秘訣の一つはこの機能を活用することです。
ただし、ソフトトップのロードスターでは、AT車にしか装備されていなので注意が必要です。
アイドリングストップ機能には注意点があります。エンジンを停止し再始動する際に、セルモーターを動かすため、バッテッリーに負担をかけてしまうのです。
その対策として、各メーカーともこの機能が付いた車種には容量の大きいバッテリーを搭載しています。
それでも、この機能を多用すると、バッテリーの寿命が短くなることがあります。そのため、最近ではアイドリングストップ機能を装備しないクルマが増えています。筆者は、燃費の向上よりも、バッテリーの交換費用の方が大きいと判断し、普段はi-stopを使用していません。
3-2 ロードスターの“i-DM”の活用
“i-DM(インテリジェント・ドライブ・マスター)”とは、運転スキルの向上をサポートするシステムです。
具体的には、走行中の運転操作をコンピューターが診断し、ランプの色を通じて運転者に運転操作の状況を知らせます。
ロードスターの全グレードに標準で装備されています。
運転中にメーターに3つの表示が現れます。
次の表示によって、現在の運転の状況を教えてくれます。
グリーンランプ
・やさしい運転。
・ゆっくりした運転操作で、揺れが小さく安定している状態。
・燃費が良い。
ブルーランプ
・しなやかな運転。
・適度な加速変化があり、なめらかな運転操作で乗員とクルマが一体となって走行。
・加速と旋回を継続しているとき、加速度が一定で揺れが小さく安定している状態
ホワイトランプ
・体が揺れる運転
・急な運転操作により、乗員の体が揺らされ、不安定な走行。
・燃費が良くない。
センターディスプレイの燃費画面では、i-DMの表示があり、運転の評価をスコアで表示されます。
スコアに応じて達成ステージが決まります。
ステージが上昇するにつれて、診断も厳しくなり、これを活用することで、運転技術の向上が見込めると同時に、省燃費も実現します。
これを利用するのも秘訣の一つです。
4 ロードスター維持費節約法
省燃費のための努力も大切ですが、他にもクルマの維持費を効果的に節約する方法があります。
それは、自動車保険料の見直しです。
筆者はこれまでに10台以上のクルマに乗り換えてきましたが、最大手の損害保険会社で保険契約を続けていました。
しかし、20等級に達すると保険料が下がらず、そんな時に「自動車保険の一括見積」サービスを見つけ試してみることにしました。
その結果は驚きでした。
これまで毎年、車両保険を含めて11万円前後の金額を支払っていましたが、見積もりをもらった多くの保険会社が6万円前後の金額だったのです。
補償内容においても大きな差がなく、ロードサービスなどの付帯サービスも充実していたため、最安の5万5千円の契約に乗り換えることにしました。
正直、半額になるとは考えもしませんでした。
保険料が安くなっても、万が一の事態に備えた対応は大手の損害保険会社とそん色ありません。
保険料は車種や事故歴、運転者の年齢などによって異なりますので、誰でも半額になるとは限りませんが、保険料が高額だと思っている方にはおすすめです。
一括見積サービスは、もちろん無料で利用でき、気に入らなければ契約する必要はありません。
入力も最短3分ですから、気軽に利用できると思います。
アクセルを踏むことを我慢して燃費を向上させることも大事ですが、自動車保険料の見直しは、一度の手間で何万円もの節約ができる場合があります。
「スポーツカーは燃費が悪い」というのが常識だと思います。ハイパワーを出すためには、燃料を消費するのは当然だからです。しかし、速さよりも楽しさを重視したロードスターは、軽量化と効率の良いエンジンのおかげで、結果的に高い燃費性能まで手に入れました。NDロードスターは楽しさあふれる素晴らしいクルマですが、燃費性能の高さも美点の一つです。
この記事のまとめ
- 燃費性能
- ロードスターRFの5,300㎞時点での総合燃費は、14.9㎞/l
- 高速道路燃費は、80㎞/h=19.0㎞/l、100㎞/h=17.3㎞/l、120㎞/h=15.2㎞/l
- 峠道燃費は、11㎞/lから15㎞/l
- 市街地燃費は9㎞/lから12㎞/l程度
- 省燃費の秘訣
- i-ELOOPとi-stopの活用
- i-DMの活用
- 維持費節約法
- 保険料の見直しのため自動車保険の一括見積がおすすめ
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