愛車の売却で気になるのが、売却のタイミングです。
売り時を逃して、査定額が下がってしまったと後悔したくないですよね。
それでは、どのような時期にクルマを売却するのが良いのでしょうか。
車の価値を最大限に引き出せる時期があるのです。
今回は、愛車売却の心得え⑭として、中古車市場を深掘りし、研究しているブロガーが車の適切な売却時期をご紹介します。
この記事のまとめ
- クルマの売却時期に関する2つのポイント
- 愛車の価値(リセールバリュー)が落ちこむ前に売却すること。
- 中古車業者が高い査定額を付けやすい時期に売却すること。
- リセールバリューの落ち込むのは次の3つのタイミング
- 走行距離:3万㎞、5万㎞、10万㎞
- 新車登録からの経過年数:3年、5年、10年
- モデルチェンジ時
- 中古車相場が高くなりやすい時期は次の2つのタイミング
- 長期的な中古車市場が上昇傾向の時期
- 季節的に中古車の需要が高い時期
- クルマの売却前にすべきこと
- 愛車をカスタムしている場合はノーマルに戻す。
- 洗車をする。
- クルマを売却するべき方法
- 中古車一括査定サイトの利用がおすすめ
「車売却の心得え」シリーズの最終回はこちらをご覧ください。
1 はじめに
クルマの売却時期について、一般的には2つのポイントがあります。
- 愛車の価値(リセールバリュー)が落ちこむ前に売却すること。
- 中古車業者が高い査定額を付けやすい時期に売却すること。
この2つのポイントを知っていれば、車の売り時を逃して損をする可能性が低くなります。
それぞれ説明します。
2 クルマを売却するべき時期:リセールバリューの落ち込む前
愛車のリセールバリューが落ち込むのは、どのタイミングでしょうか。
次の3点がポイントとなります。
- 走行距離:3万㎞、5万㎞、10万㎞
- 新車登録からの経過年数:3年、5年、10年
- モデルチェンジ時
順に説明します。
2-1 クルマのリセールバリューが落ち込むタイミング:①走行距離
ユーザーが中古車サイトで中古車を探す際、「走行距離」の条件を指定する場合があります。
一般的に走行距離の選択肢には、「1万㎞まで」「3万㎞まで」「5万㎞まで」「10万㎞まで」といったキリの良い数字が表示されます。
大手のサイトでは更に細かい区切りがある場合もありますが、人の心理として、キリの良い数字に安心感を覚える傾向があります。
こうしたキリの良い数字を超えるかどうかが、中古車の査定において重要なポイントとなるのです。
例えば、車種にもよりますが、走行距離が3万㎞を少し超えただけで、査定額が5万円から10万円も低くなると言われています。
このため、「3万㎞まで」「5万㎞まで」「10万㎞まで」のいずれかを少しでも超えたクルマの査定額(リセールバリュー)が下がってしまうのです。
2-2 クルマのリセールバリューが落ち込むタイミング:②新車登録からの経過年数
リセールバリューが落ち込むタイミングの2つめの要素は、新車登録からの経過年数です。
3年、5年または10年経過したタイミングで中古車の査定額は大幅に下がります。
その理由は次の3つです。
- 検索条件で3年、5年または10年が良く選択されるキリの良い数字となること。
- 5年以上経過した中古車は、輸出市場が限られること。
- 車検にかかる費用により、車の価値が減少すること。
現在、中古車の年間輸出台数は、130万台にも上ります。
新車販売台数の400万台と比べると、多くの中古車が輸出されていることがわかります。
そのため、海外の中古車需要が日本の中古車相場に大きな影響を与えているのです。
例えば、ロシアやマレーシアといった主要な輸出先国では、新車登録から5年未満の中古車しか輸入できない規制があります。
そのため、輸出向きの車種では、5年落ちで相場が大きく下落する傾向があるのです。
ロシアやマレーシアの需要で日本の中古車の相場が影響を受けるのはわかったけど、それらの国ではどんな車種が人気なの?
ロシアでは、カローラ、ランクル、RAV4などトヨタ車とCR-Vやジムニーが人気だね。マレーシアでは、アルファード、ハリアー、エスティマなどやっぱりトヨタ車が強いね。中古車市場でトヨタ車の相場が高いのは海外需要が強いということも一因なんだ。
また、車検には、費用がかかります。
一般的な普通車の例として、プリウスの場合、約4万円の法定費用に加えて、3万から5万円程度の検査・整備費用で費用が必要です。
合計で7万円から9万円。
さらに、タイヤやバッテリーなどの消耗品も交換が必要となる場合もあります。
これらの費用を支払う必要があり、支払った分だけリセールバリューが減少することになります。
もちろん、支払った費用の分だけクルマを高く売却できれば理想的ですが、現実にはそのような上乗せは見込めません。
つまり、新車登録から3年、5年、10年というタイミングは、愛車の価値が落ち込むタイミングとなるのです。
これが車検時にリセールバリューが下がる理由です。
2-3 クルマのリセールバリューが落ち込むタイミング:③モデルチェンジ時
クルマは、定期的にモデルチェンジが行われます。
フルモデルチェンジというデザインや仕様が大幅に変更される場合のほか、マイナーチェンジという小規模な改良だけを行う場合もあります。
このうち、リセールバリューが落ち込むのは、フルモデルチェンジのタイミングです。
旧型車になることで人気が落ち、査定額も下がる傾向があります。
また、新型車へ乗り換えるユーザー多く、旧型車が市場に多く出回るため、相場が下落しやすいのです。
以上がクルマのリセールバリューが落ち込むタイミングです。
3 クルマを売却するべき時期:中古車の査定が高くなりやすい時期
次に中古車を買い取る側の都合を考えてみます。
中古車を買い取る業者が査定額を高くしやすいのは次の時期です。
- 長期的な中古車市場が上昇傾向の時期
- 季節的に中古車の需要が高い時期
順に説明します。
3-1 中古車相場が高くなりやすい時期:①長期的な中古車市場が上昇傾向の時期
2022年は中古車市場が過去最高の価格水準を記録した年でした。
その主な理由は、半導体不足などにより新車の供給が追い付かず納車待ちが非常に長くなったことです。
特にランドクルーザーやアルファード、ジムニーなど一部の車種では、新車価格を大幅に上回るプレミア価格を付けた中古車が多数で回り、話題になりました。
この傾向は、オートオークション会場の最大手のUSSが公表している「成約車両単価」でも明らかです。
USSが公表している2023年3月期(2022年度)の月次データ
USSのデータを見ると、2022年9月の成約車両単価が122万円1千円となっており、前年同月比で132.3%の上昇を示しています。
また、年間平均の成約車両単価も100万円を超える水準に達しています。
つまり、2022年度は、クルマを売るには絶好の時期だったと言えます。
2023年度はどうでしょうか。
2023年4月の成約車両単価は、88万3千円であり、前年同月比95%となっています。
中古車市場は2023年2月から前年同月比を下回る状況が続いており、中古車バブルが崩壊したと言われています。
ただし、2021年以前の水準までは下落していなことに注意が必要です。
つまり、2023年度もまだ売り時が続いているということができるでしょう。
中古車相場は、常に時流の影響を受けて上下するものです。
市場全体の動向を把握することで、クルマを高く売るタイミングを見極めることができます。
相場の動向に注意することが重要です。
3-2 中古車相場が高くなりやすい時期:①季節的に中古車の需要が高い時期
中古車市場は、季節的な要素にも左右されます。
一般的に、中古車の需要が多いのは、4月と10月と言われています。
その理由は、職場の変更など生活環境が変わる方が多いためだと考えられています。
中古車販売店も在庫を確保するために、その1~2か月前が仕入れのピークとなり、中古車相場が上昇しやすくなります。
したがって、8月から9月、2月から3月は、中古車の需要が高く相場の上昇しやすい時期と言えます。
愛車を売却する際には、これらの時期を意識していると良いでしょう。
逆に言えば、4から5月と10から11月はその反動で相場が下がりやすい傾向があります。
このような時期に愛車を売却することは控えた方が良さそうです。
愛車の売却時期を逃さずに計画的に売却することが重要です。
損をしないよう注意深く、売却時期を選択しましょう。
4 クルマの売却前にすべきこと
クルマを高く売却するためには、売却する前にしておくことがあります。
次の2点です。
- 愛車をカスタムしている場合はノーマルに戻す。
- 洗車をする。
一般的に、カスタムしているクルマの査定額は低くなりやすいです。
そのためできる限りノーマルの状態に戻しましょう。
クルマの査定時には、車両の汚れは評価されませんが、査定員が人間である以上、良い印象を持ってもらうことが重要です。
そのため、丁寧に洗車して、車内もきれいに掃除をしましょう。
5 クルマを売却するべき方法
前述のように、クルマを売却するタイミングを理解しても、適切な査定額で買い取ってくれない相手に売却してしまっては本末転倒です。
クルマの売却で損をしないためには、時期だけでなく、売却の相手方を選ぶことも重要です。
売却の相手方としては、新車ディーラー、中古車販売店または中古車買取店が主な対象となりますが、どのように選択すれば良いのでしょうか。
手間を惜しんでディーラー下取りに出すことや、国道沿いの中古車買取店に持ち込むことが考えられるかもしれません。
しかし、ディーラーの下取りは、できるだけ避けた方が良いでしょう。
また、中古車買取店に直接愛車を持ち込むことも得策ではありません。
なぜなら、ディーラーの下取りでは車の価値が適切に評価されない場合が多いです。
また、中古車買取店に直接持ち込む場合は、交渉力や査定基準によっては公平な査定が受けられない可能性があるからです。
最も大事なのは、複数の買取店や販売店を比較し、売却先の業者を選ぶことです。
筆者は、中古車一括査定サイトを活用することをおすすめします。
複数の中古車業者が一斉に査定してくれて、最も高く買い取ってくれる業者に売却することができます。
一括査定サイトは複数ありますが、筆者はカーセンサーを使っています。
以前、10年落ちのフォルクスワーゲン・トゥーランを売却しましたが、ディーラー査定が10万2千円であったところ、カーセンサーを利用して30万5千円で売却できました。
差額は、20万3千円です。一括査定際を使っただけでそれだけの差額が生じるのは正直驚きでした。
詳細はこちらの記事にまとめています。
★筆者のコメント
売却のタイミングのことが分かってくると、いろいろと考えてしまって、結局、いつ売却すれば良いの?と迷ってしまうかもしれません。筆者は、車検に前に愛車の売却について検討することにしています。車検の半年くらい前から中古車の相場を調べ、乗り換える車も絞り込みます。売却を決めたら季節を選んで実行するという感じです。もちろん、売却を見送って車検を通す場合もあります。この記事が参考になれば幸いです。
この記事のまとめ
- クルマの売却時期に関する2つのポイント
- 愛車の価値(リセールバリュー)が落ちこむ前に売却すること。
- 中古車業者が高い査定額を付けやすい時期に売却すること。
- リセールバリューの落ち込むのは次の3つのタイミング
- 走行距離:3万㎞、5万㎞、10万㎞
- 新車登録からの経過年数:3年、5年、10年
- モデルチェンジ時
- 中古車相場が高くなりやすい時期は次の2つのタイミング
- 長期的な中古車市場が上昇傾向の時期
- 季節的に中古車の需要が高い時期
- クルマの売却前にすべきこと
- 愛車をカスタムしている場合はノーマルに戻す。
- 洗車をする。
- クルマを売却するべき方法
- 中古車一括査定サイトの利用がおすすめ
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