NDロードスターRFのオーナーから見た990Sの魅力と欠点とは?

ロードスターNDのフロンをフェイス
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ロードスターRFテラコッタセレクション・MT

筆者が購入を決断したロードスターのグレードです。

最終的にはこのグレードを選択しましたが、契約の直前まで990Sとどちらにするか悩み、検討を重ねました。

この2つのグレードは、走りの方向性や装備の充実度がまるで違うため対極に近い存在です。

だからこそ、どちらかを諦める決断ができなかったのです。

今回は、その検討過程で整理したRFと990Sの情報をまとめてみます。

ロードスターRFのオーナーから見た990Sの魅力が伝わると幸いです。

この記事にはプロモーションが含まれています。

ロードスターの全グレードをこちらの記事で紹介しています。あわせてご覧ください。

目次

1 ロードスター990Sから見たRFの魅力と欠点

ロードスターRFの正面から見た絵

1-1 ロードスター990SにはないRFの魅力

ロードスター990SにはないRFの魅力は、次の3点に尽きます。

990SにはないRFの魅力①:余裕のある動力性能

990SとRFを比較すると次のとおり走行性能の違いが顕著です。

項目RF/VSテラコッタ・MT990S
パワーウエイトレシオ(kg/PS)5.987.50
馬力(PS)184132
車重(㎏)1100990
0-100㎞加速(秒)7.48.3

両者には、パワーウエイトレシオ※で1.52㎏/PS、0-100㎞/sの加速性能で0.9秒の差があります。

クルマを趣味としない人でも、両者を乗り比べれば、すぐに違いに気づくことでしょう。

RFのパワーは、車両重量の重さをカバーしても余るほどなので、「990Sよりも重厚感があるのに速い」と思わせる実力があります。

そのようなパワーは、高速道路や長時間の運転でのストレスを低減させてくれます。

990SにはないRFの魅力の1つは、2Lのエンジンがもたらす、余裕の動力性能にあるのです。

※パワーウエイトレシオ(PWR)は、エンジンの馬力と車両重量との比率を指し、1馬力(PS)あたりの重量(㎏)で表します。

990SにはないRFの魅力②:ファストバックの美しいスタイル

ロードスターRFのリア斜め後ろから写真

個人的な好みの問題ではありますが、ファストバックのリア周りの形状も990SにはないRFの大きな魅力です。

5ナンバーに近い小型サイズで、これほど造形の美しいスポーツカーは、外車を含めても他には見当たりません。

唯一のライバルとなり得るロータス・エリーゼが既に生産終了になりましたから、RFは孤高の存在と言って良いでしょう。

show(ショウ)

筆者が購入したロードスターRFテラコッタセレクションは、車体色がプラチナクオーツメタリックです。この車体色とテラコッタ色のシートの相性は抜群だと思っています。本革シートが選べないのは990Sの残念なところの1つかもしれません。

プラチナクオーツメタリックの外装色とテラコッタカラーのシートの相性が良いことを示すRFの内装写真

990SにはないRFの魅力③:充実の快適装備

RFの3つ目の魅力は、快適装備が充実していることです。

最下位の「S」グレードを除いて、RFには次の装備が標準で付いています。

  • レザーシート
  • インパネの合成皮革
  • 自動防眩ルームミラー
  • シートヒーター
  • オートエアコン
  • 7インチ・センターディスプレー
  • BOSEサウンドシステム
  • セーフティーパッケージ(※)

※クルーズコントロール、交通標識認識システム、アダプティブ・LED・ヘッドライト、マルチインフォメーションディスプレイなどで構成されます。

これら以外にも快適装備がそろっており、装備に抜かりはありません。

さらに、オプション装備でも選べるアイテムが広がり、カスタムしていく楽しさがあります。

一方の990Sには、上の装備は一切付いていません(オプションでも選択できないものが多いです。)。

1-2 ロードスター990Sから見たRFの欠点

ロードスター990Sから見たRFの欠点は次のとおりです。

990Sから見たRFの欠点①:車両重量が重い(重心位置も高い)

車両重量を990Sと比較すると、RF(MT)の方が110㎏も重くなっています。

990Sの助手席に、プロレスラー並みの体格の人を座らせたら、クルマの挙動が絶望的に悪化することが想像できるますね。

走る、止まる、曲がるのいずれの場面でもマイナスの影響が出てしまうのです。

さらに、RFでは、電動開閉式のトップが金属製になるため、車両上部の重量が増し、車体の重心位置が上がります。

このためクルマのボディが揺すられやすくなり、クルマの動きが(990Sと比較すると)不安定になりやすいです。

990Sから見たRFの欠点②:オープンの解放感の不足

ロードスターRFのオープン状態の写真
画像引用:車の大辞典CACACA

RFの場合には、トップを開けても、Bピラーから後ろの部分がそのまま残る形になります。

ポルシェで言えば、タルガトップ、トヨタで言えば、エアロトップと同じということになります。

このため、オープンの状態にしても、990Sとは異なり、開放感が希薄なのです。

開放感のあるオープンカーと言い切れない点がRFの欠点の1つです。

そのうえ、残されたルーフの上部(Bピラー付近)に風が当たる音が気になる場合もあります。

990Sから見たRFの欠点③:価格の高さ

ロードスターRFテラコッタセレクション・MTの価格は、約386万円です。

一方、990Sは、約296万円です。

両者の価格差は、約90万円

価格が高いのは、装備が充実しているためなので、やむを得ない面もありますが、絶対的な価格の高さは欠点でしかありません。

以上が990Sから見たRFの魅力と欠点です。

RFは、価格が高く、その分装備が充実している点が特徴的ですね。

大人が似合うスポーツカーと言われる理由がよくわかります。

筆者は、ユーカーパックを使って、ディーラー下取り査定額よりも85万円高い額(245万円⇒330万円)で愛車を売却できました。その資金を元にロードスターRFを手に入れたのです。

高額に愛車を売却するためには、ディーラー下取りはNGです。可能な限り高値で売却する方法をご検討ください。詳しくは、「最後に」に記載しています。

2 ロードスター990Sの魅力と欠点

一方の990Sは、RFとは全く異なる世界観です。

まずは、魅力から見てみましょう。

2-1 990Sの魅力

990Sの魅力は、この3点に集約できると思います。

990Sの魅力①:軽快な走り

画像引用:マツダアンフィニ横浜西

990Sのハイライトは、間違いなく軽快な走りです。

とにかく軽いのを実感できます

それもそのはず、全体としてみれば、廉価版に位置づけられるグレードにもかかわらず、走りにこだわるパーツにはしっかりとコストがかけられています。

その象徴が次の装備です。

  • Rays社製16インチアルミホイール
  • Brenbo社製大径ベンチレーテッドディスク(フロント)+大径ブレーキディスク(リア)
  • Brenbo社製の対向4ピストンキャリパー

ホイールがRays社製となるだけで、1輪当たり800g分のバネ下重量が軽くなるため、同じ車両重量のSグレードと比較しても軽快感が増しています

レイズのホイール
画像引用:マツダアンフィニ横浜西

実際に乗ると、とにかく軽快だと思わせてくれる秘密がここにあると言って良いと思います。

そしてブレーキも秀逸です。

軽い車体を強力制動力で止めてくれます。

踏み込んだ時の剛性感も高く、意図したとおりにクルマを止めてくれます。

いつでも正確に止まるブレーキによる安心感があるからこそ、軽快な走りを楽しめるのです。

990Sの魅力②:専用セッティング

990Sでは、車重の軽量化するためもあり、上位のグレード(MTモデル)では標準で付いてくる次の装備が省略されています。

  • トンネルブレースバー(フロアー下の補強パネル)
  • リア・スタビライザー(ロールを抑えるための装置)
  • スーパーLSD(コーナリング時に駆動輪の空転を抑える装置)

装備が削られるのは、マイナスなことばかりと考えがちですが、990Sに限っては、その考えは当てはまりません。

これらを削ることによって、クルマに適度なゆるさが与えられ、サスペンションの動きが良くなっています

路面への追従性を高めつつ、乗り心地をソフトにしてくれているのです。

さらに、シートやダンパー、電動パワステを990S専用の調整をして、全体のバランスをとっています。

これらによって、絶対的な速さではなく、操る感覚を最優先に考えた専用のセッティングになっているのです。

サーキットでタイムを競うわけではない普通のドライバーにとって、クルマを楽しく操る感覚こそ何よりも重要です。

そこにフォーカスしたのが990Sです。

990Sの魅力③:価格の安さ

そして、990Sの魅力の最後は、価格です。

ピュアなスポーツカーが約296万円で手に入るのは、奇跡的ともいえるかもしれません。

2-2 990Sの欠点

一方、990Sの欠点ですが、2つ挙げます。

990Sの欠点①:快適装備の不足

990Sでは、標準で付いていないだけでなく、オプションでも選択できない快適装備があります。

例えば、次の装備です。

  • レザーシート
  • 自動防眩ルームミラー
  • シートヒーター
  • オートエアコン
  • 7インチ・センターディスプレー
  • BOSEサウンドシステム

これらにこだわりがある人には990Sが選択できないことになります。

画像引用:山口マツダ
show(ショウ)

筆者は、BOSEサウンドシステムが選択できないことがRFを選択した理由の一つです。他のものは我慢が出来そうでしたが、それだけは譲れませんでした。でも、考えてみれば、社外品でよければ、なんとかなったかもしれませんね。。。

990Sの欠点②:遮音の不足

欠点の2つ目は、遮音が不十分なことです。

990Sでは、軽量化のため、次のような「割り切り」をしています。

  • ボンネット裏の遮音材の省略
  • 天井(幌)の遮音材の省略
  • ウインドウガラス2.5㎜へ変更(他のグレードでは3.1㎜)

軽量化を最優先にダイエットした結果、音の侵入を許すことになりました。

990㎏を実現するには、やむを得なかったとはいえ、快適性をかなり犠牲にしていることがわかります。

車内では、ある程度、ノイズの大きさを覚悟する必要があるでしょう。

show(ショウ)

試乗で990Sに乗ったとき、トップと窓を閉めているのに、助手席側の窓が開いているのかと錯覚するくらい音の侵入があるのが気になりました。音に敏感な方は、購入する前に試乗でしっかりと確認したほうが良いと思います。

以上が990Sの魅力と欠点です。

ただ、990Sの場合、欠点を大きく覆いつくすほどの魅力があると思います。

3 ロードスターRFと990Sの比較

両者の比較は、まるで「天ぷらそば」「もりそば」を比べているようです。

人の好みはそれぞれですので、どちらにも好きな人がいるでしょう。

お金をかけて付加価値の高い「てんぷら」を載せたそばを選ぶ人も、安くて胃にもたれない「もり」そばが好きな人も。

でも、仮に、この「そば」が香りの高い国産のそばで、「挽きたて、打ちたて、茹でたて」で提供する人気店で選択するとしたらどうでしょうか。

多くの人が、あえて「もりそば」を注文するのではないでしょうか。

そば本来の持つ旨さを楽しみたい!となりますよね。

ロードスターも同じかもしれません。

NDロードスターの走りには、間違いなく素性の良さがあります

だからこそ、ロードスターの走りを素の状態で心ゆくまで楽しみたい。

そのためには、余計な装備をすべて捨てて、できる限り身軽なほうが良い

そして、走りを堪能し尽くす。

それが990Sです。

最後に

ロードスター990Sは、2024年モデルでカタログ落ちしてしまいましたので、手に入れるためには、中古市場で探す必要があります。

2023年12月現在、990Sの中古車相場は落ち着いているようですが、限定販売だったため、将来的には価格が上昇する可能性もあります。

今が買い時といえるでしょう

ただし、990Sを中古車で手に入れるためには、状態によりますが、250万円から330万円ほどの現金が必要です。

決して少額とは言えない金額ですから、今乗っているクルマを高値で売却することが重要になってきます。

筆者は、ユーカーパックで愛車を売却して、ロードスターRFを手に入れました。

ユーカーパックは、ユーザーの車をカーオークションに出品して、買い手と結び付けてくれるサービスです。もちろん無料で利用できます。

初めて使ってみましたが、「なにこれ!気づいている人少ないかも」という感想です。

業者との交渉が不要で、いわゆる電話ラッシュもないため、ストレスを感じません。

その上、ディーラーの下取り査定で245万円だった愛車が、330万円で売却できました。

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これから990Sなどロードスターを手に入れようとされている方の参考になれば幸いです。

筆者の体験談はこの記事にまとめています。

show(ショウ)

情報を整理して書いてみると、結局、990S推しの記事になってしまいました。RFのオーナーではあるものの、他に方におすすめするなら990Sです。是非、もりそばの香りを試してみてください。

ロードスターNDのフロンをフェイス

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