車売却の心得え①売却相場リセールバリューを知って車を資産と心得よう!

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今回は、車売却の心得15箇条の①「売却相場リセールバリューを知って車を資産と心得よう!」です。

一昔前には、「新車から10年経った車は寿命」だとか、「車の価値は3年で半額まで下がり、5年でほとんどなくなる」とも言われていました。

でも、そんな話しは、過去のものです。

現在では、新車から3年経っても半額を優に超える価値のある車種が多いですし、5年経っても無価値になるなんてことはありません

購入した車の価値は、「リセールバリュー」と呼ばれています。大抵は割合で表しますので、残価率ともいいます。

車はいつでも換金可能な資産です。

現金、金融資産などと同様にリセールバリューを把握しておくことが賢くお得にクルマを売却する第になります。

ここでは、資産としての車にフォーカスして、車のリセールバリューを把握することの意義を考えてみます。

本ページにはプロモーションが含まれています。

「車売却の心得え」シリーズの最終回はこちらをご覧ください。

目次

1 資産との車


会社などの法人では、社用車を「固定資産」として扱います。

所有しているクルマは、いつでも売却して換金することが可能な財産だからです。

このように、クルマには、通勤などの日常生活やレジャーに使う道具という役割だけなく、財産という側面があるのです。

個人にとっても、クルマが資産であることは変わりません

2 車を資産と考えるメリット


クルマを資産と考えるとどのようなメリットがあるのでしょうか。

主に3点あります。

メリット1:クルマの買い換えのタイミングをつかめる


リセールバリューは、特殊なケースを除いて、クルマの購入から徐々に低下していくものですが、一定の割合で低下し続けるわけではありません。

次のようなタイミングで急激に落ち込むことが多いです。

  1. 新車から3年経過
  2. モデルチェンジ
  3. 新車から7年経過

新車から3年経過すると走行距離が3万キロに達するクルマが増えてきます。3万キロを越えるとリセールバリューが一段低いレベルに落ちるのです。

3年目には、車検費用がかかりますし、タイヤバッテリーの交換が必要な場合も発生します。そのような費用は、リセールバリューを維持するための費用ですので、支払ってしまえば、その分リセールバリューが低下したのと同じことになります。

また、新車から7年後も査定額が落ち込むタイミングです。その時期を過ぎても、国産のクルマであれば、海外市場を中心に需要がありますので、売却先がなくなることはありませんが、リセールバリューはある程度落ち込むことになります。

所有しているクルマのリセールバリューが低下するタイミングをつかんでおけば、価格が下がる前に車の買い替えを考えることができます。

一方では、リセールバリューが急に上昇することもあります。具体的には、次のような場合です。

  1. 新車販売の動向の影響で中古車の価格相場が高騰するとき
  2. 中古車の輸出先国の都合で特定の車種や年式が急騰するとき

2022年の秋は、正に①の状況でした。半導体やワイヤーハーネスなどの不足や物流の停滞などの影響でトヨタを中心に新車の納車待ちの期間が大幅に長くなり、新車販売全体が落ち込んだのです。

この影響を受け、新車の価格を上回る中古車が出現するなど、中古車市場はかつてないほどの価格高騰となりました。このため、リセールバリューもその分上昇したのです。

また、現在は年間に130万台も中古車が輸出されています。このため、海外の中古車輸出国における状況変化リセールバリューの決定に大きく関係してきます。

例えば、新車から4年以上経過したクルマの関税が安い国があれば、3年落ちのクルマよりも4年落ちのクルマの方が価格が高くなるといった逆転現象も起こるのです。

輸出先国では、自国の産業や環境を保護するなどの目的で中古車の輸入について独自のルールを設けていますので、関税率、輸入規制など中古車の輸入に関わる様々な条件が設定されています。

そのような条件は国ごとに異なり、随時変更されますので、その変更に合わせて特定の車種のリセールバリューが変化する場合があります。

このようにリセールバリューが急に下降し始めたり、高騰したりしたときは、クルマの買い換えを考えてもよいでしょう。

クルマの適切な売却時期についてはこちらの記事をご覧ください。

メリット2:クルマ選びでも損のないクルマを選定できる

クルマを資産と考えられるようになると、クルマ選びでもリセールバリューを考慮することが自然にできるようになります。

もし、どうしても乗ってみたいクルマがあれば、リセールバリューを無視して、そのクルマに買い換えるべきです。しかし、乗りたいクルマがないとか、逆に複数あるような場合には、様々な条件を比較検討して車種を絞り込んでいくことなると思います。

そんな時には、リセールバリューも考慮要素に入れると賢くクルマ選びができます

高価なクルマも買っても、買ったクルマのリセールバリューが高く維持されていれば、売却するときに、その分恩恵が受けられます。

そして、次に買い換えるクルマの予算が増えるという好循環が生まれるのです。

例えば、次のようなクルマはリセールバリューが高い傾向があります

【ボディタイプ】
SUV、ミニバン、スポーツカー(国産に限る)
【車体色】
ブラック、パール、ホワイト
【車種】
①コアなファンのいる車種(ジムニー、VW ザ・ビートル、GTRなど)
②輸出需要の旺盛な車種(ランドクルーザー、ハリアー、ハイエースなど)
③モデルチェンジ後の車種
④新車の納期が著しく遅い車種

リセールバリューが高い車種についてはこちらの記事にまとめています。

このようにリセールバリューを意識したクルマ選びは、残価設定ローンを使ってクルマを購入するときにも有効です。残価設定の額が他の車種よりも高いクルマの選択につながり、結果的に毎月の支払額も安くなることになります。

メリット3:クルマの売却時に損をしない

クルマを資産と考えるメリットの3つ目がクルマを売却する際に適切な金額で売却できることです。

リセールバリューを意識していないと、クルマを乗り換えるときに、安易にディーラーの下取りに出してしまったり、買取専門店に飛び込んで、言われた査定額でクルマを売却してしまったりしてしまうものです。

自分のクルマのリセールバリューを日頃から意識していれば、下取りの査定額や買取店の買取査定額が安すぎることを見抜けるはずです。

この違いは、意外と大きいものです。例えば、ディーラーの下取りの査定額が100万円だったクルマを買取専門店に持ち込むと105万円の買取額を提示されたとします。

この事実だけをとると、売却先として買取専門店がお得に感じます。

しかし、正確なリセールバリューがわかっていると、正しい売却先を選択すれば、130万円で売却することができるということです。もちろん、これは「例えば」ということですが、数十万円もお得になることがあるのです。

このような例は、特に誇張したものではなく、普通に起こり得るケースです。

なお、ディーラー下取りが低額になる傾向があることについてはこちらの記事で詳しく解説しています。


これまで見てきたように、愛車のリセールバリューを意識するとメリットがいくつもあります。

今乗っている愛車もいつか手放す時がきます。そして、手放すとは大抵の場合売却することです。

クルマの売却は、新しいクルマに乗り始めた時から始まると言っても過言ではないのです。

みつき

リセールバリューって、車種ごとに日々変化するものなんでしょ。それを把握し続けるって、現実的には難しいんじゃない?

show(ショウ)

毎日確認する必要はないんだよ。あくまでも、次の乗り換えに向けて把握しておけば良いんだから、数ヶ月に一度で十分だよ。あとは車検などお金が必要になるタイミングにも確認したいよね。場合によっては、クルマを買い換えてしまった方がお得ということもあるからね。

3 車のリセールバリューの把握の方法


(1)リセールバリューの計算方法

クルマのリセールバリューの算出方法を確認します。

具体的な計算方法は、次のようになります。

一言で言えば、「クルマを購入額に占める残価の割合」です。クルマの購入金額を100%として、残価をその割合で示すということです。「残価」とは、現在のクルマの流通相場の額です。

例えば、200万円で購入したクルマが、何年後かに流通相場が100万円まで下がったのであれば、リセールバリューは、50%になります。

(2)流通相場とは


それでは、中古車の流通相場をどのように調べれば良いのでしょうか。

中古車は、車種、年式、車体色、走行距離、修理有無、内装の状態などによって評価されますが、この評価が近い中古車の最近の取引実績額が相場となります。

一言で「相場」と言っても中古車の相場には、次の3種類があります。

① 買取相場
 中古車の買取店がユーザーからクルマを買い取るときの相場です。
② 流通相場
 中古車の業者同士での取引の相場です。オートオークションの落札実績額で決まり、業者間で共有されています。中古車販売店の仕入れ値といっても良いでしょう。
③ 小売相場
 中古車の販売店が一般の顧客に中古車を販売するときの相場です。

多くの中古車は、オートオークションという業者専用のオークション会場に出品され、落札した中古車販売店などの業者が一般ユーザーに販売するという流れで流通しています。

クルマを売却したユーザーが受け取る買取額に買取店の利益や経費が乗せられた額が流通相場。その流通相場の額に中古車販売店の利益と経費が更に乗せられた額が小売相場となります。

つまり、買取相場 < 流通相場 < 小売相場となるわけです。

ここでは、流通相場をリセールバリューの計算の要素としています。上手に売却先を選べば、その額で売却することができるからです。

詳しくは、次の記事でご確認ください。

それでは、流通相場はどのように把握するのでしょうか。

(3)流通相場の把握方法


流通相場は、中古車業者だけが参加できるオートオークションで決まってくるわけですが、次のサイトには、オートオークションの相場が転載されているので、まずはこちらで確認してみてください。

オークサポート

カーオークション.jp

オートオークションの相場(=流通相場)は、ネット上で一般のユーザーが確認することは困難ですが、これらのサイトでは確認ができます。

もし、検索条件にヒットしたサンプルが少なく今一つ金額を特定できないような場合には、流通相場を推定する方法があります。

それは、小売相場から中古車販売店の利益と経費相当額を引き算する方法です。

小売相場を調べるのは、非常に簡単です。

具体的には、売却しようとするクルマと同等の中古車を販売しているお近くのお店を次の中古車検索サイト(もちろんほかのサイトでも構いません。)で探すことです。

売却しようとするクルマの車種、グレード、年式、走行距離、車体色が近いクルマを3台ほどピックアップして、車両価格の平均額を求めます。

次に、車両価格の平均額から中古車販売店の利益と経費の相当額(これを「マージン」といいます。)を引き算します。

中古車販売店のマージンは、車両価格の10~40%と言われていて、幅があります。

そこで、販売店の平均的なマージンを設定し、車両価格から流通相場額が導けるよう対照表を作成しました。

※軽自動車の場合には、上記の表の流通相場の額の5%増しで、輸入車は5%減じて計算するとより正確な数値になります。


上の金額は、時期や地域、販売店によって上下しますが、一応の目安にはなります。このような方法によって、比較的簡単に残価が計算できるのです。

4 車の資産価値を維持する方法


リセールバリューを決定する残価、つまり流通相場は、中古車の需要と供給の関係で決まりますので、日々変動していくものです。

このような変動があっても、クルマの資産価値を保つために気をつけてべきことは次のとおりです。

① クルマをカスタマイズする場合には、必ずノーマルに復元できるようにしておく。
チューニングやドレスアップするなどカスタマイズしたクルマは、買い手が少なく結果的に相場が下がりますので、ホイールなどを社外品に交換した際には、ノーマル状態に戻せるよう、純正パーツを保管しておいてください。
② 付属品や整備手帳などを紛失しないよう整理する。
スペアキー、取扱説明書、整備手帳などの付属品が欠けてしまった場合も買い手に敬遠される可能性がありますので、紛失しないようにしましょう。
③ 車内を禁煙にする。
ヘビースモーカーの方は、車内でもタバコを吸いたくなると思いますが、リセールバリューのためには、車内では禁煙にする方が望ましいです。

以上のとおりリセールバリューを必要以上に下げずに済むよう心掛けてみてはいかがでしょうか。

この記事のまとめ

クルマは資産です。資産と考えることで、
①車の買い換えのタイミングをつかめる。
②クルマ選びでも損のない車を選定できる。
③車の売却時に損をしない。
というメリットがあります。

リセールバリューの算出は、「流通相場の額÷新車の車両価格」
流通相場の額の算出は簡単。サイトで確認する方法のほかに中古車販売価格から算出することもできます。

クルマの資産価値を維持するには、
①車のカスタマイズをした場合にはノーマルに復元できるようにする。
②附属品などを紛失しない。
③禁煙にする。

流通相場でクルマを売却する方法として、筆者はユーカーパックを利用しました。新車ディーラーで245万円の査定額であった愛車が330万円で売却できました。

興味がある方は参考にしてみてください。

☆筆者のコメント
リセールバリューを高く維持するためには、修復歴がない方が良いですし、走行距離も短い方が望ましいです。でも、もらい事故に遭うリスクは消せませんし、努力のしようがない場合もあります。また、走行距離を延ばさないためにクルマに乗るのを控えてしまっては、本末転倒ですよね。まずは、しっかりとクルマを利用して、同時にリセールバリューを意識するということが大事だと思います。

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